会社にいるEQが低い人の特徴、感情の利用能力が欠如した人々への対応策

前回のEQの説明では、EQが高いとは以下の4つの能力を発揮できる人たちのことだという説明をしました。

  • 感情の識別能力 ー 自分自身の感情を知り、識別する能力
  • 感情の利用能力 ー 様々な状況や場面において、自分の感情をコントロールする能力
  • 感情の理解能力 ー その感情がどこから来て、どのように変わっていくかを理解する能力
  • 感情の調整能力 ー 目的に応じて、自分の感情を上手く変化させる能力




 「感情の識別能力」は人生普通に社会と接して生きていれば、ある程度皆学ぶことのできる能力かと思います。

その事象に対して、自分がどのような感情を抱くか、また、それをベースに他者がどのような感情を抱くだろうかという想像は程度の差はあれど皆、義務教育や社会で働く中で学び、洗練されていくものでしょう。

私自身が一番差がつくであろうと考えているのは、この「感情の利用能力」です。

要は自分がどう感じるか、それゆえ相手がどう感じるか想像できるのに、とある場面においては感情をコントロールすることができなくなってしまうのです。

この感情のコントロールができない人は、それを「理解」する能力も「調整」する能力もない人なので、やはりの「利用」をうまくできるかどうかがその人のEQをさらに高めていけるか、または伸びしろがここでなくなってしまうかの分かれ目になるのではないかと考えています。


感情のコントロールができない人が多いのがやはり会社で多くの人が悩んでいるのではないかと思います

電車などの社会の縮図の中ではたまに宇宙人が現れることもありますが、365日生きていたら1回出くわすかどうかというレベルなので、ここは祈るか無視しましょう。

特に立場が上の人というのは自分よりも下の人に対して感情を抑制するブレーキが利きづらくなります。

立場関係ない一般的な人と人とのコミュニケーションではそのような言い方や態度をとらないのに、ポジションを考えて行動や言動が変わってしまう人が少なくないです。

このような人々は自分ではうまくマネージメントをしていると思っているのでしょうが、長期的には自分の評判や人間関係、管理能力を落としていることに気づいていません。

EQの低い人と言えば、例えば以下のような人が思い浮かぶのではないでしょうか。


恫喝的な怒り表現を使う

 「お前」呼ばわりされたり、汚い言葉を使われたり、舌打ちされたりなど自分が優位な立場にいることを利用した完全なパワハラをしてくる人です。

自分ができないような無理難題を押し付けて、威圧的な態度や言動で同僚を委縮させて恐怖政治により相手を支配しています。

目上の人や対等な人にはある程度礼儀正しく、自分より下とみなすと攻撃してきます。

上手くEQを使っていると本人は思っているのでしょうが、被害者のネガティブ感情レベルを全く理解できておらず、それによる長期的な組織への悪評や雰囲気に影響することも想像ができていません。

「でも」、「いや」が最初に来る

  会話していると何を言っても「でも」、「いや」から始まる人たちで、半ばそれが口癖になってしまっているようです。

議論の最中も相手の主張の中身をあまり理解しようとせずに、自分のアイデアとして次に何を言うかだけを考えています。

相手にとっては意見が全否定されたかのように感じてしまいます。

ここはいいと思う、さらにここを改善すればもっといいと思うなど言い方を変えるだけで、会話がより生産的になり相手の主張も尊重できるようになります。

会議の後に愚痴や意見を表明する

 打ち合わせなどでは発言しない、もしくは論理的ではないがゆえにうまく説得できず、会議が終わった後に部下や後輩などにぐちぐち文句を言う人です。

それを聞かされて私はどうしたらいいの?時間の無駄なんですけどという相手の感情を全く理解できていません。

過去の栄光自慢

 成功者でもないあなたの過去の栄光など誰も聞きたくないということを理解できていません。

どうだすごいだろうと権威を示そうとしているのでしょうが、まったくもって逆効果です。


21世紀になってから20年経過し、モノや情報だけでなく人の流動性も高まっている中、一つの会社だけで生涯を終える人が少なくなっています。

また、企業自身もどんどん変化してきており、上記のようなEQの低い人は会社にとって長期的に不利益となるため、排除されるような流れにはなってきています。

ただ、古い体質の企業もまだまだあり、上記のような人に苦労している人も多いでしょう。

個人的にはそのような環境からは一刻も早く去り、十二分に準備をして次の環境に可能性を見出すほうが手っ取り早いと思いますが、中には現在の場所からとある理由で動けない人もいるでしょう。

そんなときは以下の二つの緩和方法を試してみてはいかがでしょうか。


EQの低い人に対する対応策

 EQが低いのは言わずもがな、ただ相手のほうが経験もあり仕事におけるIQが高いケースがほとんどかと思います。

そのような人たちに効果的なのは、一つ目は「頼りにしている」、「アドバイスがほしい」という意思を表明することです。

人間頼られてうれしくない人はいないし、コミュニケーションをとればとるほど親密になってきます。

もちろん事前に自分でしっかりロジックをつめて、また、時間を見計らって頼るというのは重要です。

一番逆効果なのは嫌な人だからということで距離を置こうとすることです。

自分の感情を上手くコントロールし、ポジティブに考えて、ポジティブな感情を持ち話しかけようとすることによってプラスに働くかと思います。

また、二つ目に効果的なのは自分の組織内での人間関係を広げ深くしていくことです。

EQの低い人が攻撃対象にするのが、主張もしてこないし、害を与えても問題ないと考えている人です。

幅広い人脈を築いている人に対して攻撃すると自分に対する悪評が広がるのではないかと一丁前に考えてやがります。

その人より上のポジションの人と仲良くなればしめたもの。

結局は相手をどうこうするというよりかはやはり自分自身のEQを高め、自分の感情をコントロールしながらも相手の感情を読み人間関係を作り上げていくことが、EQの低い人に対応する方法となるのです。

ちなみに相手のIQとが自分より低いと思われるケースでは、ロジカルにポーカーフェースでつめることにより威嚇するのも効果的かと思います。

注意点としては、万が一相手が猿の場合は言語が通じないため、このような方法は通用しません。

言葉が通じないと感じた時点で、なおかつ牙をむきそうな時は、早めに引き下がるのも得策だと考えられます。

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